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2017-05-17

桃村の人と鬼


鬼の子供が泣きながら

「ボクのお父さんは、桃太郎というやつに殺されました」

と投げかけるこのイラスト。

誰もが正義の味方と考える桃太郎でも、退治をされた鬼の子供には極悪人に映るわけです。

僕たちは「正義」とか「悪」とかを簡単に解釈をしてしまいます。

立場が変われば、正義なんて一瞬で変わるんですね。

 

創作ですが、以前に子供達に説明できるようにお話を作りました。

一部ここに書いてみたいと思います。

 

タイトル「桃村の鬼と人」

 

昔々、たくさんの鬼と少数の人間が一緒に暮らす小さな村がありました。

この村の名は「桃村」と言います。

鬼は力仕事を、人間は違う村に鬼の作ったモノを売る。

この持ちつ持たれつの関係は数100年以上続き、村に住む鬼と人間は貧しいながらも仲良く幸せに暮らしていました。

ある日、3つ隣の「米村」に住むハナフダ村長が、桃村の鬼たちの住む地面の下に素晴らしい宝があることを発見しました。

どうしてもその宝が欲しいハナフダ村長は、桃村ではみ出しモノのヒロノブ爺にこんな話を持ちかけます。

「米村のこんな宝や、あんな宝をあなたにあげるから、それを使ってあなたが村長になれば良い」

はみ出しモノのヒロノブ爺はこの話に大層喜び、米村からもらった沢山の宝を桃村の”人間”に分け与え、桃村の”人間”の生活は大層豊かになりました。そしてこの宝で力を得たヒロノブ爺は桃村の村長になったのです。

けれども同じ村に住む人間ばかりが豊かになっていく姿を見て鬼たちは面白くありません。

このころから桃村の人間と鬼の豊かさに、大きな隔たりが生まれました。

 

ある日、鬼の若者がヒロノブ村長の元へ「私たちにもその宝を分けて欲しい」とお願いに来ました。

ケチなヒロノブ村長は考えました。

少ない人間だけで使うなら十分な宝も、大勢の鬼と分け合うと少ししか手元に残りません。

「また昔の貧しい暮らしに戻るのは嫌だ」

そう考えたヒロノブ村長は、米村のハナフダ村長へ相談に行きました。

 

話を聞いたハナフダ村長は大変驚いた顔をして、ヒロノブ村長にこう言います

「村長、それは大変危険な状態じゃ。そのうちその鬼たちは金棒を持ってあなた達からその宝を奪いにくるぞ」

ヒロノブ村長は大層震えあがりました。力では鬼にかなうはずがありません。

「どうすれば良い??」

恐る恐る尋ねるヒロノブ村長にハナフダ村長はこう言います。

「じゃぁ、鬼に負けない凄い武器をあなたにあげよう」

ヒロノブ村長は大いに喜び、その武器を使い村の鬼達を逆らえないよう支配するようになりました。

鬼達は益々面白くありません。

 

貧しさに耐えかねた村の鬼たちは、みんなでヒロノブ村長の家へ行進を始めます。

「宝をわけろ‼︎、独り占めをするな‼︎」

鬼たちは必死に叫びます。

それを見て襲われると勘違いをしたヒロノブ村長は、威嚇するためにハナフダ村長からもらった武器を使うと、不幸なことに鬼の一人に当たってしまい、その鬼は死んでしまいました。

 

仲間を殺された鬼達は、怒りをあらわに。

ヒロノブ村長を倒すことを誓いましたが、手もとには金棒しかありません。

そこに一つ隣の村の「雪村」のプリン村長が

「ヒロノブ村長はハナフダ村長に唆されている、二人の目を覚ますためなら武器をあげよう」

鬼達は大喜び。喜んでプリン村長から武器を受け取り攻撃を開始。

こうして鬼と人間の戦争が始まりました。

鬼達にはかなわないと、事態を重く見たヒロノブ村長は慌ててハナフダ村長に相談へ行くと

「おまえだけでは村人を守れないから、わしの兵隊を今すぐ送ろう」

勝負は一瞬。

あっという間に米村の兵隊が、鬼たちを桃村から追い出しました。

 

鬼を追い出したハナフダ村長はヒロノブ村長にこう言います。

「しばらくは、心配だからこの村に兵隊を置いて帰る。あとお前には村を守る力が無いから、わしの推薦するカツノブを村長にしよう」

米村の力を知っているヒロノブ村長はハナフダ村長に逆らえません。

こうしてハナフダ村長はカツノブ村長を後ろ盾に、桃村の地面の下にある宝を掘り尽くし、米村の暮らしは更に豊かになりました。

 

追い出された鬼の子供達が、米村を攻撃したことは言うまでもありません。

こうして鬼と人間の長い戦いが始まりました。

 

続く

 

創作ですよ。

あくまでも僕の創作です。僕がどこで何を勉強したのか?は抜きにして。

ちなみにこの創作に似ていると感じたのは次の歴史です




 

未然に防ぐ大切さ



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